2019年4月5日金曜日

年金は本当に損なのか?

国民年金は損をする、ということで保険料を納めない方がいますが、そもそも本当になのでしょうか?

簡易に計算してみましょう。

国民年金の保険料は

H16年度の制度改正で決められた保険料保険料改定率国民年金保険料

で決まります。
このブログを書いている平成31年4月現在では

16,410円

ですが、将来的には上がるでしょうから

16,500円(月の保険料)

で計算してみましょう。

保険料を納めるのは

20歳~59歳

40年間。

12か月 x 40年 = 480ヶ月

になります。
つまり、保険料を40年間納めると

16,500円 x 480ヶ月 = 7,920,000円(保険料総額)

になります。

年金の支給は納付期間や物価などに応じて変わりますが、上記のように40年間納めた場合、平成31年4月現在での満額支給額は年

780,100円

で月換算

約65,000円

です。

厚生労働省の平成29年のデータによると65歳時点の平均余命は

男 234ヶ月(19年6ヶ月)
女 292ヶ月(24年4ヶ月)

となっているので、年金の支給は原則65歳からですので、そこから平均余命を掛けて年金支給額を計算すると

男 65,000円 x 234ヶ月 = 15,210,000円
女 65,000円 x 292ヶ月 = 18,980,000円

になります。
40年間の保険料総額は7,920,000円ですから

男なら84歳
女なら89歳

までの平均寿命まで生きると、損はしないということになります。

しかし、平均寿命まで皆が皆生きられるとは限りませんから、保険料総額から計算する損益分岐点はいくつになるか計算してみましょう。

7,920,000円(保険料総額)÷ 65,000円(月支給額)=約122ヶ月(10年2ヶ月

65歳から支給開始して10年2か月後

75歳2ヶ月目

損益分岐点になります。つまり、10年と3ヶ月間年金を受給しないと損をすることになります。

厳密な計算ではありませんが、年金を納めて損をしたくないという人は最低

10年3ヶ月

は頂いた方がいいことになります。

75歳まで生きる予定がない人は
月に16,500円貯金しといた方がお得かもしれません(笑